子どもからの経済的虐待を理由に老人ホームに避難する高齢者が多いという話です。
年金目当ての子から逃げ…増える経済的虐待からの「老人ホーム避難」〈AERA〉
6/4(月) 11:30配信
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p>高齢者の住まいの最後のとりでともいえる養護老人ホームと軽費老人ホームだが、その様相は様変わりしつつある。
関西のある養護老人ホーム(以下、養護)の施設長は、ここ数年の養護の変化をこう語った。「人生100年時代を迎え、預貯金や年金だけでは生活に窮する人も増え、昔ながらの経済的困窮から養護に来る人が増える一方、新たなタイプの入所者もいます。親を支えるはずの40代、50代の息子、娘からの経済的虐待を受け、措置される人が明らかに増えています」 ここ10年の入所者のうち、約4割が家族からの虐待が理由だとこの施設長は話す。21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会の調査を見ても、虐待が目立つ。
「親の少ない年金を頼りに子どもが生きている。払わなければ手も出したり、家の外のエレベーターホールに追い出したりして、嫌がらせをする。一方で、もう自分は食べていけないからと、警察署の前に親を捨てていく息子もいました」(施設長)
ただ、養護は措置施設であり、原則としては入所判定委員会を通さなければ入所できない。
そのため、緊急時の受け皿となっているのが、養護と同じ福祉施設だが、個人の契約で申し込みができる「軽費老人ホーム」だ。
家族の援助が困難で、独居生活に不安がある高齢者を対象としており、養護同様、高齢者の住のセーフティーネットと言える。関東のある軽費老人ホームの施設長は「ここ5年で、経済的虐待が理由で入所してくる人が爆発的に増えました」と話し、こんな現実を明かした。
「施設で受け入れても、親の年金を頼りに暮らしている子どもたちが追いかけてくる。そのため入所後は、新しい名前を名乗ってもらいます。電話がかかってきても取り次ぎません」
過疎の市町村の受け皿にもなっている。
同施設の約1割は僻地からの入所者だ。
同施設に入居者を送る人口約3千人の村の福祉関係者が重い口を開いた。
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p>「村には地域包括支援センターを中心に高齢者を見守れるだけの人的資源がないどころか、ケアマネジャーさえいない。ただ一つある特養は待機者でいっぱいで、訪問介護すら待機してもらっている状態だ。地元の人は『刑務所に送るつもりか』と最初は抵抗が大きいが、子どもたちの多くが村におらず、老人ばかりで面倒を見る人がいない」
高齢者向け住居では有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅が数を伸ばしているが、月額の利用料は15万~25万円で、預貯金や年金額が少ないと利用できない。
一方、軽費老人ホームは食事代を入れても10万円以下のところが多く、「国民年金でもギリギリ暮らせる」(先の軽費老人ホームの施設長)が、その数は有料老人ホームの4分の1程度と少ない。貧困老人の実態を描いた『下流老人』著者でNPO法人ほっとプラス代表理事の藤田孝典さんは「高齢者が安く住める住居施設が圧倒的に足りない。空き家などを利用し、整備していく必要がある」と危機感を見せる。
藤田さんのもとには無料低額宿泊所に関する相談が絶えない。「生活保護を受給させ、月に数万円しか渡さず、劣悪な環境に住まわせる。養護老人ホームや軽費老人ホームなどの高齢者住宅施設が整えば、貧困ビジネスも成り立たない」(藤田さん)
『老人に冷たい国・日本』などの著書があり、高齢者福祉に詳しい明治学院大学元教授の河合克義さんはこう指摘する。
「2000年の介護保険制度の導入によって、行政サービスの大部分が民間に委ねられたのと同時に行政が高齢者の状況を把握しづらくなった。介護保険サービスを実際に利用している高齢者は全体の2割に満たない。その他8割の『動ける人の問題』にも目を向けなければならない」
その最たるものの一つが、住宅問題であることは間違いないだろう。
(編集部・澤田晃宏)
※AERA 6月4日号より抜粋
[出典:(AERA dot.)(Yahoo!ニュース > https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180601-00000050-sasahi-hlth ]
確かに、空き家や廃校舎などが全国にたくさんあるので、うまく利用できるようになれば良いと思います。
政治家が個人の利権に走らないで国民のために働いてほしいものです。
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