人志松本のすべらない話 2017年1月7日
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フジテレビ系
2017年1月7日(土)21時放送
人志松本のすべらない話
出演者
松本人志
千原ジュニア
宮川大輔
綾小路きみまろ
カンニング竹山
劇団ひとり
渡部建(アンジャッシュ)
バカリズム
カズレーザー(メイプル超合金)
好井まさお(井下好生)
亜生(ミキ)
劇団ひとり「生放送で結婚報告」
「池上彰の学べるニュースショー」は、元々劇団ひとりがメインだったが、いつのまにか端に追いやられ、最終的には消えてしまった。
これは劇団ひとりがメインだった頃の話。
ゴールデンで初めてのメインMCという事で、相当気合が入っていた。
どうにか成功させたいと頑張ったが、数字が振るわない。
だいたい8%、良くて9%。
どうしても二桁の壁が破れない。
ちょうどそのころ、劇団ひとりの結婚が決まった。
プロデューサーから「結婚を番組で生放送で報告しませんか」と提案された。
生放送での結婚の報告は、下品な数字の取り方で、劇団ひとりの中では「禁じ手」だという思いがあった。
しかし、初めてのメインMCを成功させたいという思いから「わかりました。生放送でやりましょう」と承諾した。
生放送で結婚を報告し、婚姻届けの提出を全部放送。
その結果、視聴率は6%だった。
いつもより低くて、とても恥ずかしかったという話。
アンジャッシュ渡部「結婚式にて…」
10年ぐらい前に一緒に仕事をしていたディレクターから、「結婚するから結婚式に来てくれないか」との電話があった。
出席者は、渡部の知り合いはほとんどいない。
「行くのは良いけど、一個だけ、知っている人の隣の席にして。知らない人の中で長時間は辛いから」と頼んだ。
当日、時間ぎりぎりに会場に着いた。
係の人に言われた席の隣を見ると、髪はオールバックでサングラスをしhている人だった。
「えっ!?」と思い、座って確認したら白竜だった。
「いや、知ってる人とは言ったけど、そういう知ってる人じゃない!」と…。
面識も何もなく、仕事をした事もなかった。
白竜が出ている作品も観た事がなく、会話の糸口がなかった。
とりあえず、天気の話や料理の話をしながら、気まずい空間を作らないように頑張った。
結婚式の中盤ぐらいにスピーチのコーナーがあった。
白竜が呼ばれ「僕、おしゃべりがあれなんで歌います」と言って歌を歌った。
この歌も知らないので、本人の歌なのか、誰かのカバーなのかすらわからない。
白竜の歌が終わり、何にも聞いていなかったのに、司会者から突然「スピーチをして」と言われた。
普段であれば、いつ振られても良いように考えておくのだが、この日は白竜の事だけを考えていたので、スピーチは考えていなかった。
会場の期待の眼差しの中、スピーチをすることに。
つかみのギャグで思い切って「どうも、白竜です!」と言った。
すると、思いのほか会場がドンとウケた。
「良かった」と思い、スピーチを終わらせた。
席に戻って、「もしかして白竜さんは怒っているかな?」と思い「すいません、お名前をお借りしました」と言った。
すると白竜は「全然良いよ!すごいウケてたね」と言い、「ありがとうございます」とお礼を言った。
そして「今のギャグさ、よそでバンバンやっちゃいなよ!」と言われた。
よそで出来るわけがない。
白竜がいないのに「白竜です!」って、ダイナミックすぎるという話。
綾小路きみまろ「かつら」
かつらをかぶるきっかけの話。
ハゲたので、かぶる決意をしたきみまろ。
かつらをかぶってステージに出るのは結構勇気がいる。
ツルツルはげていたのに、急変するのだから。
最初は、なかなか良いかつらに出会わない。
ツテもないので、街のふつうのかつら屋さんを回って、1個1個着用した。
どうしても、仮装行列の頭のようになってしまう。
それで、みんなジロジロ見る。
ハゲている時より見る。
ステージに出ると、みんな頭をジロジロ見て笑っている。
お金を出せば良いかつらをかぶれるが、当時はお金がなかったので、そういうかつらで頑張っていた。
ある時、きみまろの大先輩が、ものすごく良いかつらをかぶっていて、楽屋で二人きりになった。
その大先輩に「それおかしいよ。ぶ厚すぎるよ」と、どこから見てもかつらに見えると言われた。
「僕が紹介してあげるよ」と言われた。
きみまろは、その大先輩の使用前を知らなかった。
その時は断り、仕事で一緒になるたびに「紹介してあげる」と言われ続けた。
その人と同じところのかつらをかぶりたくなくて遠慮していたのだ。
何度も勧めるので、名刺をもらい電話をして行くことにした。
その店で、「あの人はすごく勧めるんですけど、どうしてですか?」と聞いたら「誰かを一人紹介すると、自分がかぶっているかつらがサービスになる」とのことだった。
1個が50~60万円するものがタダになるのだった。
その後、何年かしてきみまろもブレイクした。
すると、突然かつらを紹介してくれた大先輩が亡くなった。
そして、その人の告別式に参加した。
そのとき、飾られていた遺影を見ると、「かつらをかぶっていない時の写真」だった。
「こんな顔だったんだ」と初めて見た。
一方、棺の中を見ると、遺体はかつらをかぶっていた。
まるで別人だった。
しかも、そのかつらが横にずれていた。
「これは可哀想だ」と思い、人がいなかったので「先輩、すいません」とかつらをずらしてあげた。
ところが、かつらが動かない!
顔が動いてしまって「ヤバい!」と思い、そのままにした。
その時、きみまろは自分の人生に重ねた。
《私の終着駅はここなんだ》
自宅に戻ってから、家族に話をした。
「もし、私が亡くなった時は、遺影と遺体の顔と、同じものにしてくれ」
それで「かつらが動かないように接着剤で固めて、動かないようにしてから私を見送ってくれ」と頼んだという話。
カンニング竹山「前田健の葬儀にて…」
去年、親友の芸人・前田健が亡くなった。
竹山と前田健は、同い年で、テレビに出だしたのも一緒。
悩みを相談し合う親友だった。
前田健は男が好きで、テレビでも「竹山が好きだ」と言ったりしていた。
その前田健が亡くなり、あまりに突然だったので何も用意しておらず、どうしようかと思っていた。
そこへ、友人の青木さやかから電話があり、「今日の夜、実家で身内だけの仮通夜があるから行ってみては」と言われた。
その日の夜、仕事が終わって午後10時頃、初めて前田健の実家に行った。
親戚や近所の人、知らない人ばかりが集まっていた。
一軒家の2階に、前田健のご遺体が安置されていた。
1階から、知らない人たちの列に混じって並んだ。
前田健の実父が、前田健の頭側に座っていて、竹山は実父に会うのは初めてだった。
その実父が、弔問に来てくれた人たち一人一人に、「健はね、頑張りましたよ」と一言ずつ言う姿に、竹山は感動していた。
前田健の頭髪が、竹山が思っていた以上に禿げ上がっていたが、笑ってはいけないと堪えていた。
いよいよ竹山の番になると、その気丈だった実父が「うううーーっ」と泣き出した。
そして「竹山くーん!」と言って竹山の手を掴んだ。
「竹山くん!竹山くん!」と言う実父の姿に、周りの人たちも「えっ!?」と驚いた。
そして「竹山くん、健はね…健はね、竹山くんを…愛してたんだよーーー!!」と言い出した。
竹山は「知らねえし…」と思いながら、周りの人も「えっ!?」という感じだった。
竹山は「すいません…すいません」と言って、その場を逃げ出したという話。
カズレーザー「手持ち花火」
小学校5,6年の頃の話。
保護者会が主催する花火会が、雨が降って中止になった。
その時に使うはずだった手持ち花火が300本くらい、友だちの家に保管してあった。
その子の家にみんなで遊びに行き、泊まった時、その花火を見つけて「これで遊ぼうぜ」という事になった。
小学校のプールに忍び込み、プールサイドで花火をして遊んでいた。
手持ち花火で、空中に文字を描く遊びをして「何と描いたか当てる」という事をした。
カズレーザーが、当時流行っていたボキャブラ芸人の名前を書いて当てることを、延々とやっていた。
難しいのを出したくなり、高速で「海砂利水魚」と書いた。
すると途中で花火が折れて、火種がふわっと飛んで行った。
その火種が落ちた場所は、まだ使っていなかった大量の花火の上。
「どわーーん!」と火花が、周囲が明るくなるぐらいに出た。
「怖い」の前に、「ヤバい、これ周りに見られたら怒られる。消さなきゃ!」と思って、パッと見たら金ダライが置いてあった。
それを持って花火の上にかぶせた。
「これで消える」と思ったが、熱でタライが真っ赤になった。
「ヤバい!」と思い、プールの水を30分くらいかけて、触れるくらいにまで冷やした。
「これで大丈夫だろう」と思って取ろうと思ったら、熱でくっついてしまって動かない。
思い切り蹴飛ばしたら、銀のふちが丸く残って、中が真っ黒に焦げていた。
水で洗っても落ちない。
もうその場を離れたいと思い、残った花火と金ダライを持って帰った。
たまたま、翌日が夏休みの登校日だった。
「どうしよう、怒られるかな?」と思ったが、何か言われても「知らない」で通そうと決めた。
教室のドアを開けると友だちが来て、「お前聞いたか?」と言った。
「ヤバい、もうバレてるのかな?」と思ったが、知らないふりをして「えっ、なに?何かあったの?」と聞いた。
すると友だちが「聞いたか?プールサイドにUFOの着陸痕があるぞ!」と言った。
「知らない、知らない」で、何とか切り抜けたという話。
宮川大輔「元相方・ほっしゃん。」
去年、「ほっしゃん。」こと星田英利が、「引退する」と言って16時間で撤回するという事があった。
周りからすれば「どうしたの?」と思う事だが、元相方の宮川曰く「元々、あいつはそんな人間なんですよ」。
昔、ダンスをするという事でみんなで集まって待っていたら、星田が来ない。
理由を聞くと、「友だちが死にかけてたから、それをずっと説得してた」とか、わかりやすいウソをつく。
コンビのネタ作りを星田の家でやっていたが、ある時から家に入れてくれなくなった。
理由を聞くと、「部屋が汚すぎる。今、自分がおかしくなってるから片付けられない」と。
「それ面白いからロケに行っていい?」ということになり、西川のりお師匠と共にロケに行った。
部屋を開けた瞬間、ファンからもらった服が山積みになっていた。
さらには、変なニオイがしてきて「ゴミ屋敷」のようだった。
スタッフが「うわっ!」と声を出し、見ると亀のミイラが2つあった。
「なんや、この亀のミイラ!?」
「いや、死んで…」
「死んだやあらへん。死んで、埋めな!」
「いや、まだ埋められてへんねん」
「いや…埋めよう」
「マジで好きやったんや!」
そんなやり取りをしながら「だいぶイッてんなあ」と怖くなってきた。
奥に進むと、鍋が出てきた。
「これ、何や?」と聞くと「4年前のおでん」と答えた。
冷蔵庫を開けると、ものすごく臭かった。
卵があったので見てみたら、卵に「上」「下」「下」「左」「下」と書いてあった。
「これ、何書いてんの?」と聞いたら、「あ、それ、ファミコンの必殺技」と言った。
部屋が汚くて紙がなく、白い物を探したら卵があったから書いたのだった。
のりお師匠の背中を流そうと、お風呂にお湯を入れた。
すると、のりお師匠が「オレ、無理や。頭おかしなるわ。潔癖症やから」と言った。
それでもお風呂に入ってもらい、宮川も一緒に2人で湯船に入り、お湯が溢れたら「う〇こ」の臭いがしてきた。
のりお師匠はパンツも穿かないで「オレもう帰るわ」と言って帰っていった。
とうとう星田は頭がおかしくなってしまったと思った。
その1か月後、大阪MBSでロケがあった。
12時の待ち合わせなのに、2時まで来なかった。
そして、星田が舌をペロペロさせながらやってきた。
カバンを「バーン!」と置いて、「で、どうすんの?」と言われた。
宮川は「先に謝らな。どうすんのって、頭おかしすぎるで」と言った。
「いや、で、どうすんの?」とまた言う。
そんな繰り返しを何度かして、「あかん」と思った宮川は「お前、表へ出ろ」と言った。
すると「なんやねーーーーん!!!」と言い出した。
宮川は「あかん」と思い、外へ連れていって、「どうした、おかしいやん?」と聞いた。
すると、「やー!!」と言って顔を殴られた。
全然痛くなかった。
「やめて、どうしたん?」と言ったら、また殴ってきた。
腹が立った宮川は思い切り殴った。
すると2人はケンカになり、人がたくさん集まってきた。
誰の言う事も聞かなかった星田だったが、元MBSアナウンサーの角 淳一さんが「やめとき」と言ったら、姿勢を正して「はい!」と答えてやめた。
「角さんの言う事は聞くんやなあ、まだ大丈夫やな」と思ったという話。
引退の話も、急に出てきたわけではなく、昔からバイオリズム、波がある人だった。
松本人志「浜田と親父」
日本テレビ「ガキの使いやあらへんで」での話。
浜田と賭けをして、負けたら罰ゲームだった。
その頃は、映画「タイタニック」が話題になった頃。
浜田が賭けに負け、ハリウッドまで行って、船の先端でやる有名なシーンを撮りに行くことになった。
浜田がディカプリオ、相手役は松本の母だった。
撮り終って、松本がスタッフに「どうだった?」と聞いた。
現場には、松本の母だけでなく、松本の父も一緒について行った。
キスシーンを何度も撮らなければならなくなった時、松本の父が「キスさせ過ぎちゃうんか?」と言った。
キスが多い事に、ご立腹の様子だった。
それから、ディレクターにいろいろ口出しするようになり、黒澤監督と勝新太郎みたいな関係になった。
松本の母にも「お前はどんな気持ちでキスやってんねん?」と言った。
さらには浜田にも嫉妬し、「浜田くんも浜田くんやで」と言った。
その後、松本の父が亡くなってから一週間後、松本の母から電話がかかってきた。
浜田が、実家に父の線香をあげに来たとのことだった。
浜田は一人で来た。
線香をあげ、手を合わせると、浜田は嗚咽をしながら泣き出した。
松本の考えでは、「1人の女を取り合った2人のシンパシーが共鳴していたのでは?」と思ったという話。
千原ジュニア「シン・ゴジラ4DX」
去年、地方での仕事があり、時間が空いたので映画でも観ようと思った。
調べると、公開直後の「シン・ゴジラ」をやっているので行ってみた。
何の情報もなく行ってチケットを買うと、3000円だった。
「えっ!?高っ!」と思った。
そこは、4DXの劇場だった。
しかし、「シン・ゴジラ」は普通の2Dだった。
ゴジラが飛び出してくるわけでもない。
3Dでもない「シン・ゴジラ」を、飛び越えて4DXで見せるのだった。
やってる事がむちゃくちゃだった。
2Dを、より臨場感を高めるために3D、その3Dをさらにというのが4D。
これを便器の進化で言えば、和式便器⇒洋式便器⇒暖房付き便座。
和式便器を温めているようなものである。
意味不明な事が起こるのである。
ゴジラが東京湾に現れると、飛び出すわけでもないのに、水をふわっと顔にかけられる…。
300人くらいの観客全員が、水をかけられるのだ。
全員が「えっ、なんすか、これ!?」みたいな顔になっている…。
誰目線で見たら良いのかわからない。
戦闘機が上がっていくと、300人のイスがぐーっと上がる。
ミサイルをダダダ―っと発射し「この名もない戦闘員に感情移入すんの?」と…。
ゴジラが撃たれると、観客のイスが撃たれた感覚になり「ゴジラか、俺らは!?」と…。
カメラが、長いシーンをワンカットでターンすると、それを追いかけるように300人のイスが動いていく…。
山の手線でたまにあるやつみたいな…。
竹野内豊がテーブルをダーン!と叩いたら、300人のイスがぐいっとなる…。
ボールペンが転がったら、300人全員がごろーんって…。
ボールペンの気持ち!?
最終的に、平泉成が頭を下げたら、300人全員がお辞儀をしたという話。
アンジャッシュ渡部「相方・児島一哉」
相方、児島一哉の話。
「大島さん」「児島だよ」というやりとりを、7~8年ぐらいやっている。
本人もセンサーがおかしくなり、常に「児島だよ」と言わなければと思っている。
この間、初めて志村けんと仕事をする事になり、志村は本当にアンジャッシュの名前を知らない。
それで本当に「お前、名前何だっけ?」と聞いているのに、児島は「児島だよー!!」と叫び、志村は「…ごめん」と言った。
また、大島優子がひな壇にいたとき「大島さん、どうですか?」とMCに振られ、上から児島が「児島だよー!」と入ったりした。
もうメチャクチャである。
街を歩いていても「大島さん」「大島さん」と言われ、真面目な児島は「児島だよ」と全部返すのである。
「児島だよ」とやらないと、やはりガッカリされるから。
児島が歩いていると、車が停まって窓が開き、「大島さん」「児島だよ」とやって、そのまま車を走らせる「ドライブスルー」みたいなイジられ方をされたりとか…。
とにかくヒドイのである。
去年ぐらいから、渡部もイジられるようになった。
「相方の大島さん、今日はいないんですか?」とか。
「今日、大島さんは?」とキラキラの笑顔で言われるから、渡部も「児島だよ」とやるようにしたのだった。
レストランで「今日、大島さん一緒じゃないんですか?」「児島だよ」とか。
男子校の下校途中の集団に道路の向こうから「今日、大島はー?」「大島どうしたー?」と言うので、「児島だよ」「児島だよ」と返すのだった。
すると別の集団が来て、普通に「渡部」と言われてるのに「児島だよ!」と言っちゃったりとか…。
コンビそろってセンサーがだいぶおかしくなったという話。
亜生「兄の昴生 (こうせい)」
相方のお兄ちゃん・昴生 (こうせい)の話。
今は兄弟、仲が良い。
兄・昴生の中では、「立派な兄でいなければ」という意識がある。
すごく弱いくせに「俺は何にも屈さへんぞ」と言う。
ある日の深夜、マクドナルドでネタ合わせをしていた。
後ろの方で、女の子が1人で座っていた。
そこへ、酔っ払いがやってきて、その女の子を口説きだした。
「ねえちゃん、何してんねん?」
少し後ろが気になりながら、ネタ合わせをしていた。
「ねえちゃん、何してんねん?ちょっと飲み行こうや」
女の子が無視することに腹を立てた酔っ払いが、「ってかお前、ブスやなあ!」と言った。
お兄ちゃんと目が合うが、お兄ちゃんも「どうしよう…」という感じだった。
「弟の見ている前だし、俺も無視できないなあ」みたいな、複雑な心境のようだった。
「お前、ブスやなあ!」と言った後に、酔っ払いがお兄ちゃんに「なあ、兄ちゃん!お前もそう思うやろ、こいつブスやろ!?」と言ってきた。
その瞬間、兄弟の目が合った。
弟の見ている前なので、悪い力に屈したらダメだと思ったお兄ちゃんは立ち上がって、「お前がうるさいんじゃ」と言った。
見ると、メチャクチャ手が震えている。
すると酔っ払いが「ああっ!?」となって、ハンバーガーをお兄ちゃんに投げつけた。
お兄ちゃんは「えっ!?」となって、亜生も「えっ!?」となった。
酔っ払いはお兄ちゃんにつかみかかり、「お前、こらあーっ!?」となった。
お兄ちゃんはちょっと泣いていた。
でも弟の前だから「お前、やかましいんじゃ」と強気で言うが、泣いていた。
亜生も可哀想だから「ちょっとちょっと、やめてください」と間に入り、店員に「警察呼んでください」と声をかけた。
するとその酔っ払いは「ヤバい、警察呼ばれる」と思ってパーッと逃げて行った。
お兄ちゃんは、弟の前でボロボロに振り回されていたが、格好いいところを見せないといけないので、「だるいわ…。ケチャップ…だるいわ」と指す指もメチャクチャ震えていた。
座ってコーヒーを取ろうと思ったが、手が震えすぎて取れない。
亜生は「僕のために、格好いいとこ見せてくれてありがとう」と思った。
それから1か月後、お兄ちゃんのバイト先の立体駐車場で、深夜にネタ合わせをしていた。
そこへ、ヤンキーが車を取りにきた。
そして、車を出す寸前に、窓からタバコを捨てた。
言わなきゃ良かったのだが、亜生は思わず「あっ、捨てた」と言ってしまった。
その言葉を聞いたお兄ちゃんは「悪を見逃して言わないのは、弟にナメられる」と思い、そのタバコを拾ってヤンキーの車のところに行き、「落としましたよ」と言った。
するとヤンキーが車から出てきて、「なんじゃ、お前、こらあーっ!?」とすごんできた。
その時点でお兄ちゃんは「あっ、やってもた…」という感じだった。
ヤンキーは胸倉をつかんで「なんじゃ、こらあ!?」と言うと、お兄ちゃんが「お前がな、あの…やったんやしな」と言いながら、もう泣きながら震えていた。
お兄ちゃんは「お前…店の前で、捨てんな」と言い、亜生は遠目で見ながら「お兄ちゃん、もういいのに」と思っていた。
ヤンキーはお兄ちゃんを振り回し、最後に「ってか、お前な、さっきからめっちゃ、口臭いねんっ!」と言ってお兄ちゃんを地面に投げつけた。
お兄ちゃんはアスファルトに倒れ、ヤンキーは車に乗って行ってしまった。
弟の前で振り回されたお兄ちゃんに、どう言葉をかけていいかわからなかった。
「どうしよう」と思っていると、遠くからお兄ちゃんが歩いてきた。
お兄ちゃんは手をメチャクチャ震わせながら「よっしゃー、エピソード・トークできたー」と言ったという話。
カズレーザー「罰ゲームで本棚」
8年ぐらい前に、ネットの番組をやっていた。
全然視聴者もいないのに、やたら「罰ゲーム」がしんどい番組だった。
1週間、どこに行くにも「本がぎっしり詰まった本棚」を持ち運ぶというものだった。
40kg~50kgぐらいあった。
ちょっとコンビニに行くときも持っていかなければいけないし、カメラは何も回っていないのに、常に持って運ばないといけない。
持ち方もいろいろ考えたが、持つところがないので、どうしても前で持つしかない。
そういう時にかぎって、ちょこちょこオーディションが増えてきた。
オーディション会場に行っても、小道具ではないので廊下に置く。
ネタをやるが、疲れ果てて全然元気が出ない。
それで全然ウケない。
オーディションはことごとく落ちた。
メチャクチャ疲れるので、駅から局に行くまでにも、一回喫茶店に入りたいぐらいに疲れてしまう。
お台場にオーディションに来た時、帰りは電車に乗って帰るだけだった。
しかし、駅まで行くのがしんどいので、「一回、漫画喫茶に入って寝たい」と思って、本棚を持ったまま漫画喫茶に入った。
レジの前に本棚を置き、受付で名前を書いた。
店員が「お客様、そちらの本棚はお客様の持ち物でよろしいんでしょうか?」と聞いてきた。
「そうです」と言ったら、店員は奥に入った。
すると店長らしき人が出てきて、その本棚をじろじろ見た後に「お客様、当店の品揃えに何かご不満でも?」と言われたという話。
綾小路きみまろ「森進一さんと…」
きみまろは、30歳から40歳まで、森進一の専属司会者を10年務めた。
森がすごいヒット曲を持っていた時代に全国を回っていた。
海外公演にも行き、これはハワイ公演での話。
森は、ビーチの真ん中の一番良いホテルの、最上階スイートルームに宿泊。
きみまろたちもそのホテルに宿泊していた。
入ったばかりの森の付き人は、森の下の階に泊まっていた。
ある日、仕事の話をしようと森の部屋に集まったとき、付き人がいなかった。
「どうしたんだ?みんな探せ」ということになった。
探せと言われても、どこを探せば良いのかわからない。
すると、下から音がする。
実は、付き人は26階の部屋から、ベランダ伝いに27階の森の部屋に上ってきたのだ。
まるでスパイダーマンのように。
それを見ていたみんなは「おい、何やってんだ!?」と腰を抜かしていた。
付き人は、ポンっとベランダに降り、「イエーイ!」と言って自慢気に、ピースサインをしていた。
それを見ていたみんなは、身震いをしながら黙っていた。
すると森が「何やってんだぁぁぁ…」と言ったという話。
バカリズム「通販サイト」
普段は外に出ないバカリズムは、必要なものはアマゾンで購入する。
アマゾンは、その人が何を買ったのか、何を見たのかをもとに、関連商品を勧めてくる。
それでつい、必要のないものまで見てしまい、気づけば1時間くらい経ったりしている。
1週間くらい前、何を買うでもなくアマゾンを開いて見ていた。
その時、「アマゾンはどれだけ高額のものまで売っているのか」が気になった。
それで興味本位で調べてみたらいろいろあった。
「500万円のハーレーダビッドソン」「3000万円のペルシャ絨毯」「3400万円の天然大理石の噴水」なども送ってくる。
その中でも高額だったのがロボット。
家庭用のものではなく、人が乗って操縦するもの。
全長3.8メートル、重量5トンのロボットが、1憶2000万円でアマゾンで売っていた。
それは送料が350円。
どうやって送るのかはわからないが、注文したら350円で送ってくる。
「すげえな」と思い、面白くなってカートに入れてみた。
もちろん購入はしないで削除し、アマゾンを閉じた。
1憶2000万円のものをカートまで入れたので、関連商品で高級車とか大理石のテーブルとか、もしくはロボットのパーツなどを勧めてくるかなと思いながらアマゾンを開いた。
アマゾンは、バカリズムがお金がなくて購入を断念したと思ったのか、いろんな種類のガンプラと、大理石風のiPhoneケースを勧められたという話。
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松本人志「歯医者にて…」
頻尿になってきたという松本。
この収録の時も、もうそろそろもよおしてくるという。
映画でも、2時間半になるとちょっと不安。
映画を観る前にトイレに行くが、それでももう一度くらい行きたくなる。
これは、年末に歯医者に行ったときの話。
歯医者ではだいたい、終わるまで40分くらいかかる。
治療が始まって20分、「あっ、来たな」と。
微妙な尿意だった。
あと20分、ないしは25分、「トイレ行きたいです」と言うか言うまいか悩む。
そこの歯医者は、ビルの中にあるので、歯医者の中にトイレがない。
一旦外に出て、廊下を20~30メートル歩いたところにトイレがある。
そんな事を考えながら、あと20分を我慢することにした。
なんとか治療が終わったのだが、その歯医者で一番偉い人が来て「どうですか松本さん、何か気になることは?」と聞いてきた。
「そんなにないです」と言うと「そんなに?」と食いついてくる。
「それほどはないです」と言うと「それほど?」とまた。
「起きた時に歯が浮いたような感じになる」と言ったら「それはね…」と長い説明が始まった。
どうやら寝ているときに歯ぎしりをしたり、歯を食いしばっているので、気になるならマウスピースをした方が良いと言われた。
なんとか話が終り、会計を済ませて歯医者を出た。
早歩きでトイレに向かう。
そのとき、松本の真ん前に、松本よりちょっと遅いくらいの早歩きのおっさんがいた。
その人が歩いてくれたら抜けるけど、結構早い、でも松本ほどではない。
しかし、走ったらぜったい漏れてしまう。
抜くにも抜けない、どうしようかと思いながら、そのまま2人ともトイレへ。
1つしか空いてなかった小便器に、その人がすっと入った。
大声で叫べない松本は、横で「うー」っと歯ぎしりしていたという話。
好井「結婚式」
好井は売れていないが、売れている人は「持っている」。
運を持っている人は、物事が上手くいくようになっている。
好井は売れていないから、全然「持っていない」。
これは3年前に結婚式を挙げた時、全然「持っていない」ので、「これは売れへんわ」と思った話。
お金がなくて、都内の複合施設の小さな会場で、家族だけで結婚式を挙げた。
お金はかかっていないが、感動に満ちた結婚式にするため、2か月間綿密な打ち合わせをした。
好井は妻を泣かし、妻は好井を泣かし、2人は家族を泣かすというのがテーマだった。
「これは良い結婚式になるぞ」と、意気揚々当日を迎えた。
すると、その施設の前に、吉本興業からとても大きな花が届いていた。
「うわっ、こんな売れてないゴミカス芸人に、よう花届けてくれるわ。ありがとうございます」と思った。
吉本興業の花の後ろには、ハリセンボンからの花が届いていた。
3、4回しか仕事をしたことないのに、「こんなことしてくれんねや」と感動したが、少しおかしいなと思った。
そのハリセンボンの花の後ろには、坂下千里子から花が届いていた。
「これは絶対におかしいぞ」
坂下とは会った事もない。
テレビでしか見たことない。
自分はテレビの前で「坂下千里子」って呼び捨てにしてるし…。
そのぐらいの仲なのに(花が)絶対届くわけがない。
そう思いながら会場に行った。
すると、好井が結婚式を挙げる小さな会場の、隣の大きな会場で、志村けんが単独ライブをしていた。
「こんなことある!?」
一生に一回の結婚式が、志村けんの単独ライブの初日とかぶる…。
しかし、2ヵ月かけて準備した結婚式、感動の空気を崩したくないから、好井も妻も笑えない。
「ああ、そうなんや…」みたいな感じで、なんとかそこを耐えた。
メイクルームに移動中、志村けんの単独ライブのポスターがたくさん貼ってある。
「慣れたと思ったら別パターン…」
少し慣れたので、ポスターをちらっと見た。
志村魂と書いて「しむらこん」と読む。
「格差婚」「歳の差婚」とかあるけど、「なに婚」と言われれば、絶対俺は「しむら婚」だと思った。
そう考えると笑ってしまいそうだった。
しかし笑ってはいけないと思いながらメイクルームに行った。
お金がないので、妻と一緒のメイクルームである。
妻のメイクをしているメイクさんを見ながら「あれ、メイクさん、隣の会場だからつながってんのちゃうか?」と思った。
それは、メイクさんの手の甲に白い丸があったから。
「いやこれ、バカ殿の白やん…」と思ったら、メチャクチャ笑いそうになった。
鏡越しにもバカ殿の白が見える…。
メイクさんが腕を組んだとき、バカ殿の白が上になり、「俺が売れてないから上なんだ」と思ってしまった。
もう笑いそうで「やめろや!」と思った。
なんとか笑いを堪えて式が始まる。
バージンロードを歩くときにこだわりがあった。
パイプオルガンや「キャン・ユー・セレブレイト?」も流さないで、親族の拍手だけで迎えてもらいたかった。
式場側が「パイプオルガンを流した方が…」と言うが、好井の願う通りにしてもらった。
歩いていると、曲なしがとても良くて、目がウルウルとした。
「正解やん、この賭け勝ったやん」と思った。
誓いのキスになり、式場が静まり返る。
その瞬間に、「ワワワーン…」と、単独ライブのリハーサル音が聞こえてきた。
とんだ「しむら婚」やと思った。
妻の母親が、志村けんの花をカメラでいっぱい撮っていた。
するとそのお母さんが走ってきて「志村けんすごいな、アディダスから花届いてたわ」と言ったという話。
宮川大輔「父の血統値」
去年、父親が体を悪くし、手術して入院した。
結果は大丈夫だった。
心配だったので、手術後はしばらく病院に行っていた。
ある日、昼ごはんの時に行った。
手術後は血糖値が上がるため、血糖値を調べてから食事をする。
血糖値が低ければ食べても良いのだった。
その日は何故か、血糖値が高かった。
「何か食べました?」と聞く看護師に、父は「何も食べてない」と言う。
看護師がインシュリンをお腹に打った。
次の日のお昼に行くと、また血糖値が高かった。
「おかしいですね、何か食べました?」と聞く看護師に、父はまた「何も食べてない」と言う。
おかしいと思った宮川が冷蔵庫を開けたら、「焼きプリン(ビッグ)」「炭酸飲料」「乳酸飲料」「フルーツのゼリー」があった。
「お父さん、これ食べてるやん!」と言うと「いやもう、我慢できひんのや」と言う。
「あかんて、今はおとなしいしてな。これ、持って帰るで。絶対食べたらあかんで」と言い、持って帰った。
また次の日に行くと、また血糖値が高かった。
宮川は、看護師さんがいる前で言った方が良いと思った。
「ちょっとお父さん、何か食べてるやん!?」と言うと「いや、食べてへん」と言う。
「いや、食べてるやん、またこれ、何食べたん?」と言うと「…モナ王」と言った。
「モナカの王様のモナ王…。お父さん、あかんやん」と言ったら「わかった」と言いながらインシュリンを打ったという話。
綾小路きみまろ「薬を飲んだ犬」
きみまろと同じ協会の人の話。
バイアグラが流行り始めた頃、奥さんがいない時に自宅で小分けしていた。
何かの拍子でバイアグラが落ちてしまい、床に転がった。
すると向こうから、中型犬の飼い犬がやってきて、それを飲んでしまった。
その瞬間「どうしよう」と思った。
30分が経ち、犬がグルグル回りだした。
目が充血してきて、今度は腰を振り出した。
イスにつかまって腰を振ったり、ご主人の足につかまって腰を振ったりしていた。
ずっとやっていて止まらない。
そうするうち、奥さんが帰ってきた。
今度は奥さんのところに飛んでいき、奥さんの足につかまって腰を振り出した。
普通ではない、ものすごい激しいその様に「パパ、どうしたの?」と聞いたら「いや、俺はわからない」と言う。
奥さんは慌てて病院に連れて行こうとするが、「行かなくていいよ、大丈夫だよ。そのうち治るから」とご主人は言う。
その日の夜は、奥さんのベッドでも同じように繰り返した。
奥さんに「どうしたの?」と問いただされるが、ご主人は自分も持っているものだから言えない。
それが翌日まで続いたという話。
好井「演出家のミナトさん」
吉本興業では、芝居する時には吉本専属の演出家がいる。
数年前に、吉本興業100周年で演劇をした。
100年を12分割して、好井は漫才ブームの頃の吉本を演じた。
主演は安達祐実。
そこに、ミナトさんという女性社員が演出家としてつくことに。
ミナトさんは、吉本では大御所で、ダウンタウンが若手の時も演出していた。
結構な偉い社員でも、ミナトさんが「右」と言えば「右」になるくらい、すごい権力がある人。
好井は、そのおばちゃんがメチャクチャ嫌い。
「ダウンタウンは私が売ったで」と言ったりする。
「言うのは良いけど、こっち信じる思うてんの?そんなわけないやん」と好井は思ったりして、メチャクチャ嫌い。
100周年の演劇では、好井たちは端役、エキストラみたいな感じで、台詞もない「喫茶店の店員A」。
安達祐実が5分くらいの長台詞のあとに、好井がキッチンで水を出すだけ…。
しかしそこで「ストップ!好井の水見えへん!もう一回!」と。
すいませんと謝って、もう一度、安達祐実が長台詞を言う。
申し訳ないと思いながら、もう一度、キッチンで蛇口をひねった。
すると「はい、ストップ!好井の水見えへん!もう一回!」と言われた。
「誰も俺の水なんか見てへんのに。もうええやん」と腹が立ちながら、すいませんと謝ってもう一度、安達祐実の長台詞から。
もう一度キッチンで蛇口をひねったら「ストップ、ストップ!好井の水見えへん!ちょっときい!」とみんなの前に出された。
「ちょっとあんた、水出したい思うてないやろ!?」
「いや、思うてるわ」と思う好井。
「ミナトさん、俺、水出そうとしてます」
「あんたは水出そうとしてへん」
「ミナトさん、俺の何わかるんですか?俺は絶対に出そうとしてます」
「いいや、出そうとしてない!」
この問答をずっと続けた。
「ちょっとやってみい」
「全然見えへん」
「全然見えへん、肩の力抜いて!」
「ちょっと見えた」
「えっ!?ミナトさん、今のちょっと見えたなら、ずっと見えてたはずです」
「いや、今のは全然ちゃうかった」
「俺は普通やと思うんです」
「いや、私にとっては全然ちゃうかった」
そんな問答が40分続いた。
俺のせいで稽古が止まって、最悪やと思った。
休憩を入れてから、再び安達祐実の長台詞。
その台詞を聞きながら、怒られ過ぎて変なスイッチが入った。
「ここでこんな怒られてる奴が台詞言ったら、どうなんねやろ?」
安達祐実が長台詞終わったあと、「あー、猫飼いたいなあ…。あ、でも、金ないから無理か…」と全然関係ない台詞を入れた。
そのあと、キッチンの方に回って蛇口をひねった瞬間…。
「ストップ!好井の水見えへん!」と言われ「あっ、猫はええんや」と思った。
「すいません、ミナトさん、猫いいんすか?」
「猫はええ。水見えへん。もう一回やって!」
そして蛇口ひねった瞬間、「見えたで!今は見えたで!」
何が違うかわからない。
「でもな、『猫飼いたいな』ちゃうねん。『猫、飼いたいな』やねん」
俺のアドリブにグイグイきおって…。
「あんた、ホンマに『猫飼いたい』思ってないやろ?」
いや、思ってるし。
その当時、本当に好井は猫を飼いたいと思っていた。
そして迎えた本番。
客席からは、好井の口から下は見えない。
何のためにやってたのか。
するとミナトさんが「好井ごめん、見えへんかったな。でもあんたの練習の成果、こっから(鼻から)上でも、水見えるで!」
と言われ、泣かしたろかと思ったという話。
カンニング竹山「アッコさんとハワイにて…」
1年前の正月休みに、和田アキ子とハワイに行った時の話。
正月休みには、「木梨憲武」「ヒロミ」「勝俣州和」は、みんなファミリーでハワイに行く。
竹山も妻と2人でハワイに行く。
5~6日間のうち、1日だけみんな集まって食事をする日がある。
あとはファミリーでそれぞれ過ごすのだが、アッコさんは「毎日ハワイで宴会しているんやろ?」「毎日楽しいんやろ?」と言う。
毎日ではないという竹山に「でも、お前らとおったら楽しいんやろ?」「私も行きたい」と言いだしたのが9月頃。
「これはまずいな」と思った竹山は、木梨・ヒロミ・勝俣に相談。
みんな「NO!」「嫌だ」と言うが、誰がそれを言うかで困った。
誰も言えないので、「YES」にすることにして、我慢して連れていくことにした。
アッコさんは年が明けてからハワイに行く。
木梨・ヒロミ・勝俣は、家族と共に年が明ける前から行く。
竹山は子どもがいなくて妻と2人だけなので、マネージャーも一緒ではなく一人で行くアッコさんと、飛行機もホテルも同じにして連れていくことになった。
ハワイに着くと、前から来ている3人がウェルカムパーティーをしてくれた。
午後6時くらいから飲み、午後9時には解散の予定。
子どももいるので、おのおの家族と共にホテルに帰りたい。
しかし、アッコさんは午後9時終了後、ベロベロで「2軒目行くぞ!」と言いだした。
誰も行きたくない。
でも、誰もなかなか止められない。
そこで、酔っぱらっていた竹山が「アッコさん、ハワイでは、日本人が酔っぱらって2軒目行くと、捕まる可能性があります」と言った。
するとアッコさんは「ホンマか、捕まるんか!?」
「捕まります」
「部屋飲みはいいんか?」
「部屋飲みはいいですよ」
それから1週間、竹山夫婦は、アッコさんと毎晩2時半まで飲むことになった。
アッコさんは昼の11時頃起きる。
竹山たちはもう起きていて、電話がかかってくると一緒に食事に行く。
ある日、ハワイの山の方の、現地の人しか来ない喫茶店を予約した。
木梨、ヒロミ、勝俣、竹山夫婦、現地のアメリカ人の友人、そしてアッコさんと共にそこに行った。
日本人の観光客は誰もいなくて、アメリカ人ばかり。
楽しく食事をしていると、日本人らしき女の子が2人、視界に入った。
「先輩と一緒なのに、来たら面倒くさいな」と思っていたら、やっぱりやってきた。
見ると「おのののか」だった。
プライベートで来ていたのだ。
「プライベートだから気を使わないで」と言ってそのまま戻ってもらった。
すると、また、おのののかがやってきた。
写真を撮ってほしいと言う。
その写真を、テレビでお正月に使っても良いですかと言う。
竹山は「えっ、このメンツだし…。テレビでいろいろと面倒くさい…」と言った。
するとアッコさんが「撮ろう、撮ろう」と言ったので撮った。
食事を終えて車の中で、竹山が言った。
「アッコさん、大丈夫ですか?撮ろうって言って撮りましたけど。このメンツで撮ってくださいって、僕個人的には変だし。それをテレビで使うって変ですよ。いいって言ってましたけど、大丈夫ですか?」
竹山がけしかけたような形になり、それからアッコさんがめちゃくちゃキレだした。
「だいたいな、お前が撮れ言うからあかんねん!」
「いや、俺言ってないじゃないですか」
「おのののかは悪くないねん、お前がOKするからや。それで私、おのののかのこと嫌いになるわ」
「だいたいな竹山、先輩とかプライベートでいる時はな、写真撮りたいとか絶対あらへんねん。芸能人は絶対あらへんねん、そんなことは。よう覚えとけ!」
竹山はすいませんと謝った。
その夜、みんなで、人気のベトナム料理屋で食事をすることになった。
楽しく食事をしたり酒を飲んでいた。
外でタバコを吸っていたら、プライベートの「ぺ・ヨンジュン」がいた。
興奮して嬉しくなったので、アッコさんに「アッコさん、ぺ・ヨンジュンいる。ぺ・ヨンジュンいる」と言った。
するとアッコさんが「写真撮ろうやー!写真、写真!」
つい竹山は「おのののか!」と言ってしまった。
竹山はアメリカ人の友人と一緒に行き、ぺ・ヨンジュンに英語で言った。
「あなたは韓国のスターだ。店内に日本の歌手の大スターがいる。韓国と日本のプライベートのスター同士、写真を撮らないか?」
するとぺ・ヨンジュンは「面倒くさいから、絶対嫌だ!」と言った。
これは面白いと思い、竹山はアッコさんに言った。
「ぺ・ヨンジュンは面倒くさいから、絶対嫌だ!と言ってますよ」
するとアッコさんは「ぺーーーー!!」
竹山たちが店を出るとき、ぺ・ヨンジュンはちょうど店内に入ってきた。
どうしてもその横を通らないといけない。
「アッコさん、いらんこと言っちゃダメですよ。もめちゃダメですよ」
「わかってるわ!」
竹山は勝俣と一緒に、アッコさんの手をつかまえていた。
すると横を通るとき「ぺーーー!ぺーーー!」と言いながら帰っていったという話。
松本人志「娘」
「親父の悲しさみたいなものがあるなあ」という話。
娘はもう7歳。
6歳くらいのとき、箸置きを持って両手を握り、松本の前に出した。
「マジックかな?」と思った。
「ちょっとあっち向いてて」と言われ、後ろを向いていた。
すると娘は、妻と話が盛り上がり、松本のことはすっかり忘れていたという話。
劇団ひとり「上島竜兵」
ダチョウ倶楽部の上島竜兵の話。
すごく優しい人だが、一度だけ怒られたことがある。
結婚する時、婚姻届に保証人を2人書く。
妻は大沢親分、ひとりは、お世話になっている上島親分にお願いしようと思った。
お店の個室で、上島と芸人仲間を呼び、妻と共にサインを書いてもらい捺印してもらった。
その後、飲み食いをした。
普段は、全部上島がお金を出してくれる。
「でも今日は、お手間をかけたから自分が出そう」
そう思って、上島がトイレに行ってる間に、全部支払いを済ませた。
これに上島が大激怒した。
「お前、こんなめでたい席を、自分で払うバカいるかよ!信じられないよ、お前!俺が出すべきだろう!」
「すいません」
「おい、領収書あるだろ、出せ出せ」
「すいません」と言って領収書を出した。
パッと受けとった上島。
そこは西麻布の結構なお店。
値段もまあまあした。
領収書を見た上島は「今度から気をつけろよ」と言った。
「信じられない!」と、その後突っ込ませないようにずっと怒ったフリをしていたという話。
婚姻届を中継した時の話。
最後にゲストで上島が出演。
しかし、1分しか時間がない。
「えー!?ちょっと待ってよー」と言う上島。
しかし演出上、元々台本でそうなっていた。
「俺がさんざん世話したのに、1分で終わりますってどいうことだよ!」というてんやわんやで終わる想定だった。
結果、言いたいことが20秒くらいで終わってしまい、この1分が余ったという話。
亜生「ホウくん」
小学校のとき、中国人のホウくんという友だちがいた。
遠足に行き、ご飯を食べているところに川があった。
川に小さな川魚が泳いでいたので、みんなで獲ることにした。
なかなか獲れなかったのだが、ホウくんが「獲れた!」と言って袋を見せてくれた。
みんなが「ほしい!」と言うが、亜生は「これはホウくんが獲ったものだからホウくんが決めよう」と言った。
「ホウくん、どうすんねん?」
「飼いたい」
「家に水槽あるの?」
「……ある」
ホウくんはそのまま持って帰った。
1か月後のある日、魚のことも忘れて、ホウくんの家に遊びに行った。
ホウくんと遊ぶと、必ずお父さんがついてくる。
「息子がいじめられるかも」と心配してついてくるのだ。
ホウくん家に着くと、案の定お父さんがいた。
ホウくんの家はボロボロのアパートで、廊下もとても暗い。
その時「そう言えば、魚はどうした?」と思い出した。
ホウくんに「魚生きてんの?」と聞くと「…うん」と言う。
「どこにいんの?」と聞くと、廊下の奥を指差して「あれ」と言った。
そこにあったのは、赤い防火バケツだった。
「バケツで飼ってんの?水槽あるって言ったやん」
「でも、飼いたくて…」
「世話してんの?」
「最近見てない」
「えっ!?ちょっと見にいこうや」
真暗な廊下の奥へ行った。
暗くてちゃんと見えなかったが、魚っぽい何かがある。
「あっ、いるやん!生きてるやん」
「うん!」
「僕ちょっと触っていい?すくっていいい?」
「いいよ!」
亜生はすくってみた。
すると、かなり前に死んでいたのか、すくった瞬間に、魚が手の中でふわーっと溶けた。
亜生は「うわーっ!」と叫んだ。
ホウくんも「はっ、はっ」となっていた。
するとお父さんが走ってきた。
そして亜生の手に向かって「えいっ!」と言って、マジックで消したみたいにした、という話。
千原ジュニア「スピードワゴン・小沢一敬」
キャラが立っている人は、意外と普段はそのキャラより抑えている。
それとは逆に、私生活の方が上回っている人もいる。
スピードワゴンの小沢一敬の話。
ネタで「あまーい!」だが、私生活ではもっと「あまい!」
普段の糖度が高すぎる。
それを突っ込むと、逆に「まだそんなの言ってるんですか?」みたいに返すので突っ込めない。
富士五湖の近くでロケがあった。
次の日はジュニアも小沢も時間があったので、旅館で泊まろうかと言った。
すると小沢が「ジュニアさん、そのアイディア、サンキューです」
「何言うてんねん」とも突っ込ませないほど堂々としていた。
バーベキューするのに、近所のスーパーまで車で向かった。
途中、「富士樹海」という標識があった。
あまり見ることもない標識だったので、別に小沢に言うつもりではなかったが、大きめの独り言で「これ、でも、とぼとぼ下向いて歩いてるおっちゃんとかおったら、話聞いたほうがええよなー」とつぶやいた。
しばらく行くと今度は「青木が原樹海入口」という標識があった。
漢字ばっかりで怖くなり「いよいよここに入っていくようなおっちゃんとかいたら、車止めて話聞きに行かなあかんよなあ」とつぶやいた。
すると小沢が「ずっと言ってる」
先輩に対して「ずっと言ってる」って、なんやこれ?
しかし、「なんやそれ!」と突っ込める感じでもない。
スーパーで買い物をしたあと、それぞれ仲の良い後輩を呼んだ。
その2人は初対面。
その2人が荷物と車を旅館に置きに行こうとしたとき、小沢が言った。
「そこの2人、これを機会にさあ、仲良くなっちゃいな」
「何言ってんねん。ずっと言ってるやん、お前が」とジュニアは思った。
そして小沢と2人になると、小沢が言いだした。
「楽しいな、楽しいな。でも嫌だなあ。こんだけ楽しいと、寂しい夜、来ちゃうもん」
先輩と2人きり、笑わせる気もなく「ずっと言ってる」
その後、バーベキューで、小沢は焼きそばを焼きながら言った。
「お前ら2人知ってる?俺さあ、5年前にさ、いろんな芸人さん何百人にさ、『何力がほしいですか?』ってリサーチかけたの。『記憶力がほしいな』『統率力がほしいな』『瞬発力ほしいな』とかいろいろ言うんだけど、その中で俺、一番かっこいいと思ったのは、バッファロー吾郎Aの木村さんが『僕は魅力がほしいな』と言ったのにしびれちゃってさ。それで5年前にジュニアさんに『何がほしいですか』って聞いたの。そしたらジュニアさんがさ、『俺は木村と同期だから絶対に負けられない。だから五十音で【み】の一つ上、ま・み、魔力がほしい』って言ったの。どうよ?」
ジュニアは「なんやこれ?」と思った。
そして小沢が「で、ジュニアさん、5年経って、今、何力がほしいですか?」というので、ジュニアは言った。
「小沢、俺、火力がほしいわ!」
と言ったら小沢が、先輩のボケに対して「ずっと言ってる」と言ったという話。
2016年、千原ジュニア流行語大賞は、「神ってる」ではなく「ずっと言ってる」。
★★★
今回のMVSは、好井の「結婚式」だった。
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