太宰治が書いた「走れメロス」
2017年9月23日放送「新・情報7daysニュースキャスター ビートたけしの刮目NEWS」より
太宰治が書いた「走れメロス」は、メロスが処刑されると知りつつ、人質となった友人のために戻る話です。
本当の元ネタは、太宰治の実体験。
しかも真逆の話です。
金もないのに熱海の旅館で豪遊していた太宰は、友人に人質として旅館に残るよう頼んで、別の人にお金を借りに行きました。
普通なら、自分のために人質になった友人を助けるために旅館に戻ってくるはずなのに、太宰は友人を見捨てて遊んでいました。
待たされた友人は当然怒りましたが、太宰は何食わぬ顔で「待たせる方が辛い」と言ったとか。
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「ティファニーで朝食を」のトルーマン・カポーティ
42歳の時に書いた「冷血」は、一家4人惨殺事件の犯人の心情を描いたミステリーです。
この「冷血」の元ネタは、実際の惨殺事件の死刑囚リチャード・ヒコックとペリー・スミス。
差し入れをしたり親身になることで話を聞き出し、それを元に小説を書きました。
二人の死刑囚と友人になったカポーティは、彼らの死刑にも立ち合い、涙まで流したと言います。
その後、本を出版しました。
すると態度が急変し、それまで二人とやりとりしていた手紙は捨ててしまい「大切なのは作品だ」と。
本を出すまでの関係だったと、冷たい発言。
その後はアルコールと薬物中毒による奇行が目立ち、長編小説を書けなくなってしまい、自分の人生がおかしくなるまで小説のネタを探したと…。
小説を出すのは大変だと話すたけしさん。
そのたけしさんが書いた恋愛小説「アナログ」が、2017年9月22日に発売されました
内容紹介
たけしがたどりついた“究極の愛”。
狂暴なまでに純粋な、書下ろし恋愛小説。
「お互いに会いたいという気持ちがあれば、絶対に会えますよ」すべてがデジタル化する世界で悟とみゆきが交わした、たったひとつの不器用な約束。
素性も連絡先も知らないまま、なぜか強烈に惹かれあう二人の、「アナログ」な関係が始まった。
いまや成立しがたい男女のあり方を描き、“誰かを大切にする”とは何かを問いかける渾身の長編。
[出典:アナログ ビートたけし(Amazon > https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%B0-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%88-%E3%81%9F%E3%81%91%E3%81%97/dp/4103812222 ]
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読んだ人たちの感想は…
読みました。
たけしさんは監督として脚本を何本も書いているから、小説は言葉や表現だけ気をつければたやすい分野なのかと思います。
ネタバレになるので内容には触れませんが、非常に新鮮な感受性で、まるで画像になるかのように描写されています。
停滞気味の出版業会に新たな大輪の花の蕾が膨らんできた感じです。
謙虚で学ぶ姿勢がある人はどこででも開花するんですね。
星は20ぐらいつけたいですが、5までしかないので5つとします。
脱帽・感服いたしました、たけしさん!
[出典:アナログ ビートたけし(Amazon > https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%B0-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%88-%E3%81%9F%E3%81%91%E3%81%97/dp/4103812222 ]
小説も書ける、映画監督もできる、テレビは出演しているだけでも
その存在感、半端ない。
つまらない小説でさえ普通は書けないですからね。
あと10年は第一線で頑張って下さい。
小説、面白かったですよ!
天才だわ、この人!
[出典:アナログ ビートたけし(Amazon > https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%B0-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%88-%E3%81%9F%E3%81%91%E3%81%97/dp/4103812222 ]
驚くほど不器用さと純粋さだけで語られる物語。
余計なものがそぎ落とされたこの感じは、初期の北野映画の世界観を彷彿とさせる。
恋愛だけじゃなく、母親への後悔や友だちへの信頼なんかも含めて、たけしの人間関係の美学がつまった本だと思う。
[出典:アナログ ビートたけし(Amazon > https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%B0-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%88-%E3%81%9F%E3%81%91%E3%81%97/dp/4103812222 ]
逢える、逢えない。みゆきのことを思いながら、図面、色見本、型紙、スチレンボード、
カッターを机上にさっと広げる。なぜだか連絡先を聞いたら、二度と会えなくなるような
気がした――。悟にとって女性は二択だ。性愛としての女のことは、「間抜けなモナリザ」「ハーフの
馬鹿モデル」「徹夜明けで疲れ果てた久本雅美みたいなガリガリの50歳」と徹底的に
貶める一方で、聖女としての母と母の化身は、自分のために犠牲になってくれ、自分と
話の合う肉体関係のない天使として認識する。しかし、それは意気投合したのではなく悟自身の投影に過ぎないのだ。悟がネットも
SNSも好まないと、みゆきは「ネットもSNSもあまりしない」と自ら言う。悟が、落語が
好きだと、みゆきは悟も驚くような落語論を披露する。無知や愚痴を馬鹿にしない女性に、自分のことばかり喋って、プライベートには踏み込
まず、会える時だけ会う。会えなくなったら、もう終わった、自分で決めたことだと嘯く。
それが本当に男らしくてロマンチックな恋愛なのだろうか?父も母も他界して、これでみゆきまでいなくなったら、と悟は不意に不安になる。性愛の
ない彼女は、悟を見守る悟のプロジェクトなのだ。友人達は、悟に不足している下ネタを
補い、買い物に付き合って背中を押し、悟に寄り添って笑い、大声で泣き、手足となって
損をしてまで働いてくれる。みゆきの姉は妹の日記さえ見せてくれる。なんて都合のいいアクアリウムだろう。
自分より詳しい店員や、手柄を横取りして面倒を押し付ける上司さえ、最後には自分の
味方になる。そしてラストは、このような悟に限りなくふさわしいものとなる。悟がアナログを捨てて
幸せになるためには、みゆきはああでなければならなかったのだ。
[出典:アナログ ビートたけし(Amazon > https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%B0-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%88-%E3%81%9F%E3%81%91%E3%81%97/dp/4103812222 ]
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