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「結婚を妨害する親」に抵抗した38歳娘

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「毒親」のおかげで人生を苦労している人も多いはず。
そんな「結婚を妨害する親」に負けずに結婚できた女性の記事があったので以下に引用させていただきます。
「結婚を妨害する親」に38歳娘はこう抵抗した

「結婚を妨害する親」に38歳娘はこう抵抗した 12/8(金) 6:00配信

両親の仲が悪かったので結婚生活にいいイメージが持てず、積極的に婚活をする気にもなれない――。
独身者への取材をしているとこんな本音を聞くことが少なくない。
親と自分はもちろん別人格だけど、親が良くも悪くも最大のロールモデルであることは否めず、「自分も結婚したら親のようになってしまうのではないか」と不安に駆られるのだ。

親からの悪影響がもっと露骨に出てしまうケースがある。
いわゆる“毒親”問題だ。

子どもの人格を認めず、いつまでも子離れができない。
そんな親がいると、「好きな相手に迷惑をかけたくない。身内の恥を見られたくない」とマイナス思考になってしまう。

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■まるでストーカーのような両親

愛知県に住む佐々木由佳さん(仮名、42歳)は、過干渉の両親が主因で婚約破談と離婚を1回ずつ経験。
現在の夫である章一さん(仮名、42歳)とも交際して結婚に至るまで6年間もの歳月を要した。
この夏に入籍し、「精神的にすごく落ち着いた」と喜びをかみしめている由佳さんと愛知県内の中華料理店で会い、長きにわたる苦闘の日々を振り返ってもらうことにした。

「金融機関で働いていた25歳のとき、同期の恋人と結婚するつもりでした。でも、うちの両親は理由もなく大反対。彼も若かったので『あんな人たちと話しても仕方ない。逃げ出して来いよ。オレを頼ってくれ』と言い出しました。当時の私はとにかく親から逃げたかったので、実家を無断で出て彼と同棲を始めたんです。うちの親は半狂乱になって、私たちが勤めている会社や彼の実家、私の友達に電話をかけまくりました。うちの娘をどこに隠したのか、と。追い詰められた彼は『オレには無理。自分で何とかしてほしい』とさじを投げました」
 
まるでストーカーのような両親である。
やっかいなのは父親と母親の仲は決して悪くなく、むしろ「変わり者同士」で結束が固いことだ。
自分たちのきょうだいや親戚とは疎遠で、ほかに友達もいない。

由佳さんによれば、「上に立ちたい」という気持ちが強すぎるため、周囲と対等で親しい関係性を結べない。
夫婦だけで社会から孤立している。

「両親も本当は友達が欲しいのだと思います。よく行く飲食店で店長さんなどを気に入っては飲みに誘っているようです。でも、プライベートでお店での気遣いを続けることはできませんよね。親はそれに腹を立てて、しばらく経つと絶縁してしまうんです」

他人との適切な関係を作って距離感を保つのが苦手な夫婦なのだ。
そんな彼らにとって一人娘の由佳さんは言いなりになる「所有物」。
子どもの頃から殴る蹴るの暴力的なしつけを受けてきて、それが当たり前だと思っていたと由佳さんは明かす。

「歯の治療のためにほおが腫れたとき、『親にひっぱたかれたときと同じぐらいの腫れ方なので気になりません』と歯医者さんに言ったらびっくりされてしまいました。
ほかの家ではひっぱたかれたりはしないんでしょうか……」

■結婚後も親の干渉は止まらない

29歳のとき、結婚する機会が再び巡ってきた。
相手は7歳上。職場の先輩社員の啓介さん(仮名)である。

「毎日話しているうちに私のほうからすごく好きになりました。体は小さいけれど器が大きい人だから。何事にも動じず、私が親から夜9時が門限にされていても文句を言ったりはしませんでした。社会人なのに門限があるだけで引いてしまう男性もいると思います」

おそらく筆者もその一人である。
親の過干渉を嫌がる前に、その言いなりになっている相手の未成熟さを疑ってしまうだろう。
親離れできていない人に魅力を感じるのは難しい。
 
しかし、由佳さんには言い分があった。
両親は常識が通用しない人たちなので、下手に反抗すると4年前のように暴れ出しかねない。
表面的にでも従っておくのが無難なのだ。

娘夫婦との同居を主張する両親の意向はなんとかごまかし、ようやく啓介さんとの結婚生活を始めた由佳さん。
それでも両親の干渉は止まらない。
毎週末は必ず電話を入れ、毎月1度は実家に戻ることを要求してきた。

「それが常識だろう、と言われました。私が元気で暮らしているのかを確認したいというのです。そのうちに彼の両親とも定期的に食事会をしたがるようになって……。彼の両親はそんなに密にうちの親と付き合うつもりはありませんでした。当たり前ですよね。それとなく断り続けていたら、うちの両親は『非常識だ』と怒り始めて私は板挟みになってしまいました」

啓介さんはあまり関心を示さず、気にしているようにも見えなかった。
由佳さん一人が親に関する我慢と努力を続けるしかない。
しかし、啓介さんが助けてくれないことへの不満が募り、仲違いすることが増え、半年間の別居の末に離婚することになってしまった。

「彼は何も悪くないし、とてもいい人だったのに申し訳ないことをしました」

悲しみを抱えながら、31歳で実家に戻った由佳さん。
ただし、絶望はしなかった。
結婚して自分の家庭を築くことをあきらめたわけではないのだ。

30代半ばになり「出会いは待っていても来ない」と感じて、合コンを自ら企画。
街コンにも参加した。
 
「合コンは何度も開くことはできませんし、街コンは若い子が多いのだと知りました。お見合いパーティは年齢層が高めだし気軽に参加できるので便利ですね。参加すれば必ず誰かとマッチングできていました。デートしてみて話が合う人はなかなかいなかったのですが……。今のダンナさんと知り合ったのもお見合いパーティです」

章一さんとは結婚を前提に交際を始めたが、結婚への障壁となったのはやはり由佳さんの両親だった。
由佳さんを手放したくないあまり、章一さんが婿養子となって同居することを強く希望した。

由佳さんの旧姓を仮に鈴木とする。
章一さんも長男であり、佐々木から鈴木になることには抵抗を示した。
 
「私はどちらでもよかったけれど、ダンナさんに無理に鈴木になってもらいたくありません。今では私が佐々木になってよかったと思っています」

実際には簡単に結婚できたわけではない。
強行突破をすると10年前のように両親が暴走して、章一さんに迷惑をかけかねないからだ。
甲斐性のある章一さんはいつでも由佳さんと結婚生活が送れるように一戸建ての住宅も購入したが、由佳さんはなかなか実家を出ることができなかった。

結婚話を少しずつ両親にも話していた頃、父親が由佳さんと章一さんを呼び出した。
「寝ずに考えた結論」を伝えるためだという。
ようやく折れてくれたのかと由佳さんは期待したが、父親の話はひどいものだった。

「わが鈴木家にはカネもあるしお前たちが住む家もある。佐々木家にはその用意がない。それなのに娘が佐々木家に入るのはおかしい」

由佳さんは恥ずかしさのあまり絶句。
普段は穏やかな章一さんも怒りを堪えてずっと無言だった。
その間、父親は興奮ぎみに自説を繰り返し、母親も賛意を示し続けた。

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■人生初の一人暮らしを経験

「育ててくれた親だけど、やっぱりついていけない、私とは合わないと強く思いました。でも、無理に家を出て彼に迷惑をかけるわけにはいきません。まずは私が一人暮らしをして親との距離を置くことにしました」
 
章一さんと同棲するのではなく、由佳さんが一人暮らしをするのであれば両親は反対しなかった。
むしろ「一人になって頭を冷やしたほうがいい」と勧められたという。
頭を冷やすべきなのはあなたたちです、と反論したいのを我慢して、由佳さんは人生初の一人暮らしを経験した。

「少し不安はあったんです。子離れできない親から逃げたいと思いながらも、実は私のほうも親離れできていないのかもと心配でした。でも、一人暮らしをしてよかったと引っ越し1日目で実感(笑)。体がすごく楽になって、気持ちも開放的になったんです」
 
由佳さんは38歳になっていた。
一人暮らしをしたために「夜9時の門限」もなくなり、章一さんとも自由に付き合えるようになった。

半年後には一人暮らしのアパートは維持したまま、章一さんの家で暮らすことに。
両親はうすうす気づいていたかもしれないが、週末の電話と月1の帰省を守っていれば束縛することはなかった。

■「自分の家庭をちゃんと作りたい」

それから3年。
今年に入って、60代後半になった両親の勢いが少し弱まってきたことに気づいた由佳さん。
チャンス到来である。

車で1時間ほどの実家に帰省した際に、「籍を入れるから」と切り出した。
予想どおり、両親は弱々しく激怒して「勝手なことを言うならこの家から出ていけ」と通告。
すでに家を出ている由佳さんが待っていた言葉だった。

「1週間後に母親から電話がかかってきて『本当に籍を入れたの?』と聞かれました。婚姻届を無事に提出したと答えた途端に電話を切られてしまいましたけど……」

その後、両親からの干渉は減った。
結婚を認めてくれたわけではなく、あきらめ始めたようだ。
由佳さんは改めて結婚を報告し、自分の素直な気持ちを両親に伝えた。

「私は一人っ子だから独身のままだといずれ一人ぼっちになってしまう。自分の家庭をちゃんと作りたい」
 
両親は無言のまま由佳さんの話を聞いていたという。
自分たちの老いを感じつつ、一人娘の行く末に少しは思いを巡らせたのかもしれない。
歳月を味方につけた由佳さんの粘り勝ちである。

「3年近く同棲してきたので生活は何も変わりませんが、結婚して精神的に楽になりました。ようやく正々堂々と夫婦になることができてすごくうれしいです。この決め方でよかったのかな、もっと早く結婚することはできなかったのかな、と振り返ることはいろいろあります。一人暮らしをしていたときは友達から『そんなことをしてないでさっさと籍を入れなよ』としかられて傷つきました。確かに回り道だったかもしれません。でも、私には必要な道のりでした。親との縁を切ることはできませんから」
 
あまりに強烈で非常識な両親を持ったおかげで、仕事でクレーマーと遭ってもまったく動じることがないと笑う由佳さん。
時間をかけて、自分の力で問題に対処してきた人の強さを感じる。
その強さはこれから幸せな家庭を築いていくうえでも大いに役立つことだろう。
大宮 冬洋 :ライター

[出典:「結婚を妨害する親」に38歳娘はこう抵抗した(東洋経済オンライン)(Yahoo!ニュース > https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171208-00200218-toyo-soci&p=1 ]

子どもを暴力で支配し、親の所有物のように扱うなんて信じられないことですが、日本のどこかで起きている現実です。
こういう話を聞くと、親になるということは大変なことなのだと感じます。

自分の子どもを虐待したり殺したりする人は、簡単に親になるべきではないと本当に思います。
私自身も子育ての真っ最中ですが、「子どもは別人格」だということを肝に命じようと思います。

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