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社会

40年以上未解決の性的暴行事件が4ヵ月で解決したのには驚きの理由が!?

投稿日:2018年5月24日 更新日:

40年以上未解決のままだった性的暴行事件が、たった4ヵ月で解決したのですが、それには驚きの理由がありました。

40年以上未解決だった性的暴行事件が、4ヵ月で解決した驚きの理由

遺伝子データベースの衝撃
小林 雅一 作家・ジャーナリスト 2018.05.11

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米カリフォルニア州で、40年以上も未解決となっていた連続殺人・性的暴行事件があった。
これに対し、同州の警官が最近、ブームになっている遺伝子検査に基づく家系図データベースを捜査に導入したところ、僅か4ヵ月で容疑者が逮捕され話題となっている。

残忍かつ挑発的な連続殺人事件

この連続事件では1976~86年にかけて、少なくとも50人の女性が性的暴行を受け、それに伴い12人の男女が殺害された。
生存者の証言などから、一連の事件は同一人物による犯行と見られた。

犯人の男は常にスキー用のマスクで顔を覆い、銃を所持していた。
素早く相手を縛り上げてから犯行に及び、時には犯行を中断して飲食するなど、呆れるほど冷酷で落ち着き払っていた。

この男はやがて、(カリフォルニア州の別名に因んで)「Golden State Killer:黄金州の殺人犯」と呼ばれるようになった。
その手口は残忍であると共に挑発的だった。

当初、犯人は夫の留守中にその妻を狙っていたが、これを新聞などメディアが報じると、それ以降は敢えて夫婦共に在宅中の家に侵入し、夫を縛り上げ、その目の前で妻を暴行して殺すようになった。
こうした犯行の手口が(ある意味)余りにも水際立っていたため、捜査に当たった警官たちは、ひょっとして自分たちの身内、つまり武術や護身術のトレーニングを積んだ警官による犯行ではないかと疑い始めた。
その後、同様の事件が度重なるうちに、警察内部の捜査情報が犯人に漏れている節が見受けられるようになると、警官らが抱いていた疑念は確信へと変わった。

事件現場に残されていた犯人の体液等からDNA鑑定が可能であったため、カリフォルニア州の男性警官の中には、身の潔白を証明するために、自ら進んでDNA鑑定を受ける者も少なくなかった。
一方、同州の住人たちは長引く事件に恐怖を募らせていったが、1986年を境に犯行はバタリと止んだ。
「犯人が怪我か病気で体力が衰えたために、犯行を諦めたのではないか」と推測する警官もいたが、真の理由は不明だった。

迷宮入り寸前の「打開策」

事件の捜査はそれ以降も続いたが、解決へと導く糸口は一向に見つからなかった。
長い歳月が流れ、当初の捜査に当たった警官らの中には、高齢などから退職する者も増えてきた。
「もう駄目か…」と誰もが諦めかけた頃、一人の警官が思いがけないアイディアを出した。

それは「GEDmatch」と呼ばれる、インターネット上の家系図サイトを捜査に導入することだった。
ボランティアが運営する同サイトは、多数のユーザーの遺伝子検査データを解析して、その先祖や(知られていない、あるいは隠された)親族関係などを洗い出す。

このサービスは誰もが無料で利用できる。
ただし、このボランティア・サイト自体は遺伝子検査を手掛けていない。

検査を実施しているのは「23andMe」のような民間業者(企業)だ。
彼らが提供する遺伝子検査サービスでは、100~200ドル(1万~2万円)の料金で、ユーザーの唾液に含まれるDNA(遺伝子)を測定・分析する。

そこから何らかの遺伝性疾患リスク、あるいは「肥満」や「高血圧」など生活習慣病へのかかり易さを判定する。
さらにはユーザーの先祖・親族関係なども洗い出し、これらの情報をまとめてユーザーに提供する。

これに対し、GEDmatchのようなボランティア・サービスでは、23andMeなど業者による遺伝子検査のデータ(DNAデータ)をそのユーザーから提供してもらい、これを二次解析することによって、ユーザーの先祖・親族関係を割り出す。
この情報が蓄積されると、多数のユーザーから寄せられたDNAデータに基づく家系図データベースが構築される。

(前述のように)23andMeのような業者も先祖・親族関係など家系図データベースを提供しているが、実は(図1のように)GEDmatchの方が利用者が多く、規模も大きいので、いわゆるネットワーク効果によって、より広範囲の親族関係や先祖を洗い出すことができる。
だからユーザーは敢えて、このようなボランティア・サイトにも自らのDNAデータを提供するのだ。

犯人のDNAサンプルと家系図データベースを照合

カリフォルニア州の警官たちが利用したのは、このGEDmatchの家系図データベースの方だ。
警官らは2017年末、GEDmatch上に偽のユーザー・アカウントを作って、ここに過去の事件現場から採取された中でも、最も保存状態の良かった犯人のDNAサンプルを登録した。
これをGEDmatchの家系図データベースと照合することで、1800年代に生存していた、犯人の5代前に当たる先祖(great-great-great grandparent)を探し出した。

ここから警官達は「家系図専門家(genealogist)」の助けを借りながら、この先祖から分岐した多数の子孫たちを虱潰しに探索していった。
その過程で過去の新聞記事、国勢調査、住民の死亡記録など、多種多様なデータと照合しながら候補を絞り込み、ついに今年4月、容疑者と、その現住所を探し当てた。
この容疑者Joseph DeAngeloは72歳の男性で、元警官だった。

DeAngelo容疑者の自宅近くに張り込んだ警官らは、彼が出した生活ゴミの中から、その体液(恐らく唾液)を採取。
これをDNA鑑定したところ、「黄金州の殺人犯」のDNAサンプルにピタリと一致した。
これを受け、4月末にDeAngelo容疑者は逮捕された。

プライバシー侵害との見方も

最後は鮮やかな事件解決となったが、このやり方が常に成功するとは限らない。
つまりGEDmatchのような家系図データベースが犯人の先祖を含む保証はない。

今回、容疑者(まず間違いなく真犯人)の先祖が見つかり、そこから家系図を辿って、容疑者へと辿り着くことができたのは、ある程度まで幸運のお陰だ。
が、今後、民間の遺伝子検査サービスや、それを利用した(GEDmatchのような)ボランティア・サイトの利用者がどんどん増加していき、その家系図データベースが拡大していけばいくほど、犯人がその網にかかる確率も高くなる。

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ただし、そこで問題になるのはユーザーのプライバシーだ。
今回、民間の遺伝子検査サービスや家系図データベースという最先端の技術を使って、史上稀に見る凶悪犯を逮捕した警官らの手腕は高く評価されている。

しかしGEDmatchのような家系図サイトの利用者は、自らサイトに提供した自身のDNAデータが、まさか警察の捜査に使われるとは夢にも思っていなかったはずだ。
見方によっては「DNAデータ」という重大なプライバシーの侵害であるため、カリフォルニア警察のやり方に疑問を投げかける専門家も少なくない。

このプライバシーに関して、今回、警察がGEDmatchを使うことにしたのは訳がある。
23andMeのような民間の遺伝子解析サービスでは、仮に警察が彼ら業者のDNAデータベースにアクセスしようとする場合には、捜査令状か裁判所の命令が必要となる。
また23andMeは、これまで何度か(今回の事件とは別に)警察から捜査への協力を要請されているが、いずれも断ったという。

これに対しGEDmatchのようなボランティア・サービスでは、営利業者ほど厳格なデータ管理体制を敷いているわけではないので、警察は比較的手軽にこの家系図データベースを利用できる。
警官らが「犯人のDNAサンプル」であることを隠すため、敢えて偽のユーザー・アカウントを作ったことに対する批判はあるが、「今回の捜査自体は違法ではない」と彼らは自信を持っている。

日本でも同じことが起こり得る

さて、以上はあくまで米国での話だが、これと同じような事は、いずれ日本でも問題になってくるかもしれない。
言うまでもなく、日本にも遺伝子検査サービスは数多く存在する。
近い将来、日本の警察がカリフォルニア警察のように遺伝子検査に基づく家系図データベースにアクセスしようとした場合、業者あるいはボランティア・サイトなどが、これにどう対応するかは現時点で予想できない。

しかし彼ら業者に頼らなくても済む時代が近づいている。
それは遺伝子(DNA)検査技術の急速な進歩と、それによるコスト低下のおかげだ。

現在、民間の遺伝子検査サービスでは、約32億塩基対にも達するヒト・ゲノム(DNA)全体のごく一部しか測定していない(それでも、特定の遺伝性疾患や生活習慣病のリスク、あるいは親族・先祖関係などは、ある程度まで割り出すことができるのだ)。
これに対しヒト・ゲノム全体を測定する技術は「DNAシーケンス」と呼ばれ、現時点で最新鋭のシーケンス装置を使えば、数日の時間と約1000ドル(10~11万円)の費用で、一人の人間の全DNA(ゲノム)を測定できる。

当然、現在の遺伝子検査サービスのように部分的なDNAデータよりも、全DNAデータを使った方が、各種病気のリスク判定や家系図データベースも正確になる。
このDNAシーケンスに要する費用は、現在の1000ドルから、数年後には数十ドル(数千円)にまで下がると見られており、それ以降はさらに安くなるだろう。
またDNAシーケンスに要する時間も費用と同様、大幅に短縮されるだろう。

となると、いずれは市町村区のような地方自治体が住民の定期健康診断の一環として、遺伝子(DNA)検査サービスを提供する時代が訪れるのではないか。
もちろん自治体のような政府が、国民に遺伝子検査を強制することは考え難い。
むしろ、今後の「(遺伝子解析に基づく)高精度医療」の普及などと相まって、「念のため遺伝子検査を受けておいた方がいいですよ」と住民に推奨するような形になるだろう。

このように政府主導で構築された公共DNAデータベースは、前述のGEDmatchのように家系図データベースとしても使うことができる。
これを日本の警察が(カリフォルニアの連続殺人事件のように)捜査に利用したいと言ってきたとき、私達はこの要請にどう対応すればいいのだろうか?

重犯検挙率と天秤にかければ…

もちろん実際には、警察からの個々の要請に一々対応するというより、それ以前の法制化の段階で対応は決まってしまうだろう。
いずれにせよ、これは容易な選択ではない。

国民の多くは、遺伝子検査に基づく家系図データベースを警察捜査に転用することを、究極のプライバシー侵害と見るかもしれない。
また仮に、自分の親族が犯罪を犯した場合、自分が提供したDNAデータによって、この犯人(親族)の逮捕に結びつく可能性もある。

が、そうしたケースに巻き込まれる可能性はそれほど高くない。
また「強盗殺人のような重罪犯に限って、警察が国民のDNAデータベースを利用する許可が下りる」といったルールにすれば、検挙率や市民生活の安全などを優先する姿勢から、これに賛成する有権者も結構出て来るかもしれない。

最後は筆者の推測ばかりになってしまったが、近い将来、こういう事態は実際に起こり得ると思われる。
今から対応を考えておいても、早過ぎることはないだろう。

[出典:40年以上未解決だった性的暴行事件が、4ヵ月で解決した驚きの理由(小林 雅一)現代ビジネス(講談社 > http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55605 ]

日本でも、事件の早期解決のために考えてほしいものです。
一番の願いは事件が起こらない事なのですが…。

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